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Composed; 2016.04-2017.02
Title; Trio for Violin, Violoncello and Piano “Billedbog uden Billeder”
Instruments; Violin, Violoncello and Piano
Style; Modern/Contemporary

 アンデルセンは言わずと知れた、デンマークの有名な童話作家です。この曲を作曲するにあたって取り上げた「絵のない絵本」も、数多くの翻訳がされ、世界中で読まれている作品です。幸い幼少の頃多くの童話に触れることがありましたが、とりわけ印象的だったのがこの作品でした。

 「絵のない絵本」は、屋根裏部屋に暮らす画家へ、月が見てきた世界のいろんな風景を語るという流れで、33夜の物語からなります。そのどれもが、言葉一つ一つが絵筆についた絵の具となり、頭の中に描かれてゆくような繊細な表現で語られてゆきます。
 数ある夜の中から、3,5,8,16夜を選び抜きましたが、厳密にその「夜」の世界観を再現したものではありません。

 取り上げた4夜を含め、「生と死」を描いた話が多いです。
 生きることを素直に喜んだ話、生きるが故の辛さの話。
 悲しく辛い死に対して、素晴らしい人生の末路にある穏やかな死、など形は様々です。
 「生と死」そして「喜びと悲しみ」。それらが混ざり合ったり、対比しているこれらの作品の世界観を、作曲においては和声であったり構成として、私なりに落とし込みました。

  1. 絵のない絵本
  2. 第3夜: 或る女の一生
  3. 第5夜: 戦争で散った、息子の命の影を追う老女
  4. 第8夜: 月が見えない夜
  5. 第16夜: 道化師の恋

5 Movements

  1. Billedbog uden Billeder
  2. Tride Aften
  3. Femte Aften
  4. Ottende Aften
  5. Sextende Aften

17 minutes

2017.03.09 杉並公会堂小ホール

  • Yoshiya Takei, violin
  • Chikako Asai, violoncello
  • Seiji Saito, piano